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法 人 税 の 基 礎

このページでは、各計算項目の基礎をご紹介しています。

【保険差益:特別勘定設定後の圧縮記帳】
 保険金を受け取った事業年度において代替資産の取得等が出来なかった場合には、特別勘定の設定により保険差益を翌事業年度へ繰り越すことがができます。翌事業年度において代替資産を取得した場合にはその資産について圧縮記帳をすることができます。
 税務調整する金額は次のとおりとなります。


【計算パターン】

〔1〕建物

 (1)滅失経費
  1,000円

 (2)差引保険金
  20,000円−1,000円=19,000円

 (3)保険差益
  19,000円−滅失資産の帳簿価額(税務上)=12,000円

 
※ここまでの計算は特別勘定を設定したときの計算と同様になります。

 (4)圧縮限度額

  (イ)
    (注)18,000円
  (3)×
――――――=11,368円
      (2)19,000円

  (注)代替資産の取得価額と(2)のいずれか少ない金額
    (通常は差引保険金の金額となります。)

  (ロ)
   繰り越されてきた特別勘定の金額10,000円

  (ハ)(イ)と(ロ)のいずれか少ない金額 ∴10,000円

 (5)圧縮超過額
  会社圧縮額12,000円−(4)=2,000円(加〜留)

 
※減価償却の計算は通常の圧縮記帳と同様になります。


※上記前提

〔滅失経費〕
・ 1,000円
〔保険金〕
・20,000円
〔代替資産の取得価額〕
・18,000円
〔会社圧縮額〕
・12,000円
〔繰り越されてきた特別勘定の金額〕
・10,000円

※通常の圧縮記帳と計算パターンが変わるのは上記
青色の部分のみとなります。


※適切でない表現や間違いに気づいた場合その他の場合にはお断り無く修正いたします。

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